Hatena::Grouplinguistics

scriptus ante-scriptus

 | 

2009-12-01

山田孝雄の仮名遣研究を読み解くうえで参考になるんじゃないかとにらんでいる文献まとめ

| 02:38 | はてなブックマーク - 山田孝雄の仮名遣研究を読み解くうえで参考になるんじゃないかとにらんでいる文献まとめ - scriptus ante-scriptus

舩木さんが,山田孝雄の『仮名遣の研究』を入力なさっていて,たのまれもせずに校正をしたものの,訂正をお渡しする機会なく現在にいたっているところ,同時に解題のようなもの——山田の研究を史的に位置づけうるような——を書きたいとも願っており,それはまったく未着手ながら,そのための適切な文献リストができたならば,仮名遣研究史を追ううえで有用なリストにもまたなるであろうので,ここにまとめてみるしだい。もちろん,不完全ではあろうので,ご批正をよろしくお願いいたします。冒頭に#を附したものは未見。

個人的に集めている歴史的仮名遣研究文献が中心なので,山田が開拓した定家仮名遣については薄いですね。とはいえ,定家仮名遣研究史って,ちゃんとしたのを知らなかったり……。藤原定家の古典籍書写及び仮名遣いに関する研究文献目録も参考になるのでしょうが,ちょっと多すぎますね。

まとめとはいってみたものの,まとめになってない気もします。

  1. 大矢透『音図及手習詞歌考』1918。勉誠社、1969
  2. # 大野晋「仮名遣の起源について」『国語と国文学』27.12 (1950):
  3. # ———「藤原定家の仮名遣について」『国語学』72 (1968): 26-30
  4. 岡島昭浩「大矢透以前の史的五十音図研究」『語文』82 (2004): 37-46
  5. 木枝増一『仮名遣研究史』賛精社、1933
  6. 釘貫亨『近世仮名遣い論の研究: 五十音図と古代日本語音声の発見』名古屋大学出版会、2007
  7. 小松英雄『日本語の音韻』。『日本語の世界』巻7、中央公論社、1981
  8. 今野真二「定家以前: 藤末鎌初の仮名文献の表記について」『国語学』52.1 (2001): 59-73
  9. 迫野虔徳「仮名遣の発生と展開」林史典編『文字・書記』朝倉日本語学講座2、朝倉書店、2005。147-70 (伊坂氏執筆の「書記法の発達(2)」も重要ながら,書誌データがない)
  10. 滝浦真人山田孝雄: 共同体の国学の夢』再発見日本の哲学講談社,2009
  11. 築島裕平安時代語新論』 東京大学出版会、1969
  12. ———『歴史的仮名遣い: その成立と特徴』中公新書810、中央公論社、1986
  13. 林史典「〈音図〉と〈いろは〉」『小松英雄博士退官記念日本語学論集』三省堂、1993。457-68
  14. 古田東朔「音義派「五十音図」「かなづかい」の採用と廃止」『小学読本便覧』巻1、武蔵野書院、1978。373-96
  15. 馬渕和夫『五十音図の話』 大修館、1993
  16. # 山内育男「仮名遣の歴史」『音韻史・表記史』講座国語史2、大修館書店
  17. 山田孝雄『国語史文字篇』刀江書院、1937

追加分:

  • 加藤良徳「藤原定家による仮名文書記システムの改新」『國語學』52.1 (2001): 31-41
  • 福島直恭『書記言語としての「日本語」の誕生: その存在を問い直す』笠間書院、2008

kuzankuzan2009/12/03 15:2016の題名、『音韻史・文字史』
4の大矢透
とりあえず。

13のこと、忘れてたなぁ(ひとりごと)

karpakarpa2009/12/04 01:12ご教示ありがとうございます。どちらも訂正いたしました。

funaki_naotofunaki_naoto2009/12/04 01:21実は此方で内々に進めてゐた校正がこの間終り、PDFにして纏めました。本來ならそちらのファイルで校正を見ていたゞくべきだつたのですが、餘計な手間を掛けさせてしまつたと恐縮する次第。

karpakarpa2009/12/06 02:00いえいえ,かってにはじめたことなのですから,恐縮なさらないでください。しかも,附録はいっさい見てませんので^^;;;
いつぞやおはなししたように,本書を読んで山田の研究者としてのアンビヴァレンスさというものをつよく感じました。滝浦氏が山田の文法研究について評したのと,だいぶちかいものがあります(滝浦氏の著に,山田の仮名遣研究への言及がいっさいないのにもかかわらず,リストにふくめたのは,このためです)。
わたくしの勉強のついでに,赤を入れたようなものですから,恐縮なさるにはあたりません。まあ,直したPDFをお送りいただければ,整合してまたお返事することがあるやもしれませんが……。

 |